過去に数々の本が出ています。今現在でもラストエンペラー愛新覚羅
溥儀氏の私生活は謎に包まれています。
ベルトリッチ氏の映画が封切りになった80年代から現在まで氏の回りで書かれてきた本を目にしてきましたが、本書はとても興味深く一気に読んでしまいました。
彼自身のつかみどころのない性格、信念とは程遠い生き方、手を差し伸べる人の顔色を見つつ、そうせざるを得ない時代背景と育った環境は他を追随させないものがあります。これまで目にしてきた中にはない彼の性格を位置づけるものを感じ少しほっとしています。
これまでと同様に数奇な運命などとは一言で語りつくすことのできない真実がそこにはあり、その歴史の一端を少しでも垣間見た興奮は今後も又何度も読み返す一冊となる事でしょう。
現中国の見解が目立っだったのはよくなかったと思います。
しかし、内容はというと当時の日本軍部の見解や
溥儀の野望、関東軍の野望をはらめながら話が進行するのは淡々としていてよかったです。
溥儀は常に生き残る道を選び続けたというのは興味深かったです。
下の人は随分憤慨してますが、私はそこまで偏った内容で無いと思います。
少し感情論が入りすぎではないかと・・・・・
溥儀が中国共産党の下執筆した文章を、「人民文学」の編集者・李文逹なる執筆者がまとめたもの。李文逹は後年、経済開放下の中国で当書の著作権を要求をしている。この辺りを念頭におき、他の関連本と併せて読むことが、
溥儀の内面洞察の近道ではないかと感じた。また、本文中にある
溥儀の心理描写をよく理解できるかとも感じた。
即位後3年で廃帝となった清朝第十代皇帝・
溥儀の皇帝復辟への並々ならぬ執着と傀儡満州国の皇帝を経て中国共産党下で10年の戦犯投獄生活から心中平穏な人生へと導かれる
溥儀を通して、近代中国史を疑似体験することが出来る読み応えのある逸品かと思う。
ことの発端は浅田次郎 蒼穹のすばる(歴史小説)から入り、史実(真実)はどうなのか知りたく読んでみたものです。
関心を持っていたのは以下;
・ 日本の太平洋戦争への過程を知る為の参考にしたい。
・
西太后は本当はどういう人だったのか?
・ 珍妃殺害犯はだれだったのか?
・ 宦官の実態をもっと知りたかった。
上記全てに対し、この本が情報を提供してくれます。
平行して読んでいた”
紫禁城の黄昏”(これも史実)と一部で、内容・解釈が異なるところがある。
当時の中国は、世界中の野望・欲が集中していた大陸であり、立ち位置により考えがこんなにずれるものかと、これもまた興味深い。